pARMは、僕が数年を掛けて開発した手作りモジュラーシンセ「Farm」で培った各種ノウハウや、この開発の過程で、多くの友達からいただいたアイディアを手のひらサイズに集めて組み立てた自作シンセだ。
pARMのすべての開発の過程は、「アナログ震世界」に設置された掲示板で逐次レポートされ、すべての図面は同掲示板で公開された。
当初、タイマーIC、「555」によるオシレーターを検討したが、試行錯誤の結果、高速化のための工夫を凝らしたトランジスタのPUT接続によるオシレーターに変更された。これはKORG MS-20に採用された回路でもある。後発だった、RolandのTB-303にも同じ回路が採用されており、TBオシレーターという名前をつけていたが、歴史的にはMS-20が初出の回路だ。
また、鍵盤やMIDIからのCVでこのオシレーターをドライブするアンチログアンプは、ARPのOdyssayに採用された回路をアレンジしたものになっている。
30年の昔から、さまざまなメーカーによって開発された回路の良い所を組み合わせており、たとえば、VCA、VCF共に、KORG MS-20に採用された回路だが、トータルでこのシンセにフィットするようにアレンジを加えた。EGだけはオリジナルで、シンプルに、アタックとリリースの2パラメーターに仕上がっている。
このシンセの組み立てに使った部品で2008年現在、秋葉原で入手できないものは、VCOの温度補償抵抗だけ。最近は、安価な素材が開発され、30年前の白金(プラチナ)を素材に使ったものに比べれば、大変安価に入手できる。
2007年秋ごろから、電子部品メーカーでは製品のチップ部品化が加速し始めているようで、自作はには使いやすいリードタイプの部品がどんどん姿を消しているようだ。そんな中、このシンセは、5年後にも同じ物が組み立てられるのを前提に、部品や回路を選んだ。
公開で開発した後遺症として、ドキュメントは、「アナログ震世界」に設置された掲示板にちりばめられた状態になっており、ボツになった回路、採用になった回路、追加、修正はすべてごっちゃ混ぜになっている。以下は僕の組み立てた最終版。
MIDIコントローラー類回路に使われているCPU類のファームウエアは公開準備中です。
「アナログ震世界」に設置された掲示板のスレッド
追試くださったRJBさんのBlog、「RJBlog」より、pARM関連のみの抜粋
MIDIの入力は、Ch1に固定。ノートオン/オフ、ベンドホイル、モジュレーションホイルに対応。
Power-INは、Roland System100mの電源バスとコンパチブル
トランジスタは、NPN18個、PNP3個、FET2つ。三端子レギュレーター1発。オペアンプは2つ、U2には高速な082がお勧めだけどU3はオーディオ用のものが使えます。
A1015,C1815,はYランクを、K30はGRランクをお勧め。実はなんでも動く。目安としては、VCOのQ11/Q12、Q21/Q22は、NPN,PNPそれぞれコンプリといわれているもので、ランクが低いところ(GRより、Y)で同じものを選ぶ。
ボリューム(50円)とつまみ(25円)スイッチ(2個で100円)ケースはYM-150(タカチ製780円とか)
パネルに張るステッカー用のOHPシート、5枚セットで1000円とか、強力スプレーノリ730円とか。ケースを作るほうがコストが掛かる。